2016年9月23日金曜日

寺島さんインタビュー記事

靴磨き職人を目指して路上で靴磨きをしている大学生、寺島さんをインタビュー

ケンスケ(以下K):今は学生なんですよね?

寺島さん(以下T):はい、あと一年半ぐらいありますね。

K:現段階の活動についてお聞きしていきたいと思うんですけど、今はどういった感じのことをされているのでしょうか?

T:今は夏休みの期間なので(取材時8月) 、「the way things go」さんという靴磨きのお店(大阪)で、週の大半をお世話になって、あと中心としては路上での靴磨きを平日は京都の四条烏丸、土日は京阪の祇園市場のほうで路上で靴磨きをしています。それ以外は時には出張でお世話になったりや、お店のイベントで呼んでいただいてそこで活動したりしています。

K:現在のされている活動ではどういったサービスを展開されているんでしょうか?

T:基本的には個人では路上で靴磨き。あとはお預かりしてというのも可能でして、今は靴をメインにお預かりしていまして、あとはお預かりする場合は革小物や鞄なども預からせていただいて磨いたりしています。以前に面白かったのは大きい革製のカンガルーの人形を依頼されたことがありました(笑)。革製品の洗いもさせてもらっています。

K:笑)。あっ洗いもされているんですね。

T:はい。あと簡単な傷補修もさせてもらっています。

K:磨き以外にもいろいろされているんですね。

T:そうですね。

K:磨きについてですが、お客様の要望に合った磨きを提案するような形なんでしょうか?

T::はい、言っていただければ、出来る範囲で要望にお応えしていきたいと思っています。靴の表面を光る、光らせないというのは個人の好き嫌いが出るところなので。あとは磨く前にどういったシーンで使われますか?と聞いたりして磨き始めたりします。

K:どういった靴が難しかったりしますか?

T:やっぱり白系の靴が難しかったりしますね。白といっても真っ白からクリーム系の白までいろいろありまして。結構難しいなぁ~と思っています。

K:そうなんですね。今はスタートされてどれくらい経つんでしょうか?

T:本格的に路上でし始めたのはまだ今年に入ってからで、その前は自宅でお預かりしたりとかお家に出張に行かせてもらったりしていました。

K:自宅でお預かりなどされていたのはどれくらい前なんでしょうか?

T:それは1年半ぐらい前ですね。それまでは個人で自分や親戚のものだったりを磨かせてもらっていました。

K;そうなんですね。路上で始められて、大変だったりすることはあったりしましたか?

T:始めたときは冬ということもあったんですけど、知名度も全然ない中で路上でやっていても、例えば音楽をやったりしている人もいる中で京都で路上で靴磨きをしている人は全然いなくて。文化がない中で信頼性もなく全然誰もとまってくれなかったり、馬鹿にされたりすることもありました。

K:そうだったんですね。そんな中でも続けるうえでのモチベーションをどういった感じで保っていたのでしょうか?

T:そうですね、靴磨きをさせていただくと喜んでいただけるというのがやり続けるうえでのモチベーションになってきました。中には馬鹿にする人もいる中で、応援してくれる人もいましたのでそれは励みになりました。応援してくれる人の中には家族もいまして。それは結構励みになりました。

K;家族の応援はうれしいですね

T:そうですね。

K:最近、靴磨きをしていてうれしかったこととかはありましたか?

T:路上でやっていてお客様が、最近家の中を綺麗にするようになったわ~と言われるお客様がいまして、そのお客様がなんでかなぁ~と考えたときに寺島さんに靴磨いてもらうようになったのがきっかけで、小さい気遣いをするようになって自分の心も変わるしお店の雰囲気も変わったりした言ってくださいまして。靴磨きがきっかけになって少しでも生活やその方の気持ちが変わったという経験を聞けたのはうれしかったですね。

K:自分発信でその人の何かが変わったというのはうれしいですよね。

T:リピートしてくれる人がいるんですが、そういった方が先ほどのようなことを言ってくれることがありまして。それはうれしかったりしますね。

K:定期的に着てくれる人もいらっしゃるんですね。

T:はい、 最近は少しずつですが増えてきました。

K:実際に靴磨きを始めるきっかけとなったことはあったんですか?

T:僕は小学生の時に野球を始めて、その時に両親に道具を買ってもらって。野球の道具は一式そろえるとかなり高額になるんですが、その金額は小学生の僕にとってはものすごい大金と自分でもわかっていたので、絶対大切に使い続けようと思いました。そこから一つのものを大切に手入れをして使っていこうと思いまして。それを習慣づけてやっていまして。大学に入って野球はやめたんですけど、手入れの習慣は自分の中に身についていましたのでそこからずっと靴磨きを自己満足でやるようになりました。靴磨きを始めて、磨いた次の日に玄関で綺麗になった靴を見ると、「今日も頑張ろう」という感じが毎回していたので、それをいろんな方に味わってもらえたらという思いが強くなりました。
関西はまだ靴磨きをされている方は全然いないので、僕が靴磨きを発信できたらと思い始めました。

K:そうだったんですね。いろいろ手入れをするものがある中でなぜ靴にたどり着いたんですか?

T:そうですね。野球をやめてからファッションに関することも好きになったんですけど、ファッションにおいて僕は足元が土台にあると思っていますのでそこをメンテナンスしたいと思うようになりました。また、革製品はエイジングが楽しめるので、メンテナンスしていて使い続けていこうと思うようになりました。

K:磨きの技術に関しては独学なんですか?

T:当初は独学でやっていまして。今はお世話になっている靴磨きのお店で技術を学んでいます。

K:始めるにあたって影響を受けた人はいますか?

T:中学高校のときにブリフトアッシュの長谷川さん(靴磨きで有名な方)がテレビに出られていまして。その時は靴磨きをしようと思っていなかったのですごい人がいるんだなぁ~と単純に思っていまして。実際大学に入って本格的に靴磨きを始めたときに、大阪でお世話になっている 「the way things go」のオーナーさんに影響を受けました。それは靴磨きだけではなく人間としても尊敬しているので。

K:そうなんですね。では今後将来的に展開していきたいなぁ~と思っていることはあるんですか?

T:もちろん今は学生なので学業をしっかり終わらせて。今は 「the way things go」にお世話になっていまして。オーナーはとても尊敬しているので、磨き以外の面も含めていろいろ勉強していきたいなぁ~という気持ちが強いです。磨きの面に関してはスピードや技術に関してまだ納得していない面も多いので、目の前のことを一つづつしっかりしていきたいなぁ~と思っています。その中で、今後の目標を据えていきたいと思っています。

K:ありがとうございました。応援しています。

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